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アイドマMC、新規事業担当者を解雇!新規事業棚札は大丈夫か?

2020.09.15

大企業でなぜ新規事業がうまくいかないのか
「新規事業は経営者の本気度が重要である」
これは新規事業を創造する上で、教科書の一番最初に書いても良いくらいの内容ではないでしょうか。
実際に経営者の本気度が新規事業の成否に大きく左右をします。
会社としては、「優秀な社員」を新規事業開発にあてたいはず。優秀な社員が全社員のうち約2割いるとして、その人たちを既存の事業部から引き剥がして新規事業部に配属させるかどうかーー。

既存事業の責任者からすれば、「わが部のエース」を手放したがらないでしょう。しかもほんの1、2年じゃない。5年10年というスパンで人材、資金ともに投資し続けられるか。それは、経営トップの「本気度」によるのです。

それに、会社が「優秀な社員」と定義している人材が、新規事業開発に向いているともかぎりません。

社員A:ビジネスをつつがなく回せる人材
社員B:10個のうち2、3個は大当たりさせるけど、それ以外は失敗する人材
一般的に大企業で「優秀」とされるのは、社員A。きっと既存事業で成果を出せる人でしょう。しかし、新規事業開発に向いているのは、社員Bのほうかもしれませんよね。

新規事業開発における「優秀な社員」は、大失敗するかもしれないし、大成功するかもしれないというリスクを負うことができる人。既存事業とは、定義がまったく異なります。

しかし、その社員Bのような人材は、すでに会社を辞めたか、過去に一度失敗して「追い出されてしまった」ということが、大企業では往々にして起こるのです。
なぜ大企業の新規事業は頓挫するのか? 「社員がイノベーションを起こせない」これだけの理由 | Business Insider Japan
つまり新規事業で1回失敗した人を追い出してしまうと、結果的に萎縮をしますし、新規事業の適性がある社員からも敬遠をされてしまいます。

つまり、それだけ経営者の本気度、度量のリスマス紙のようなものではないでしょうか。

新規事業担当を中途採用したが、解雇
東証一部上場企業である、アイドママーケティングコミュニケーションは私がとても注目をしております。労働環境が厳しいスーパーなどにITソリューションを提供しており、これからも必要とされる企業であると思います。

ただ、経営は新しいことにチャレンジをすることが重要であり、蛯谷貴社長の下で、電子棚札など注目サービスもリリースされています。

そういった反面、新規事業担当者に対する「不当解雇事件」が発生しています。
3500万円賠償判決 - アイドマ マーケティング コミュニケーション不当解雇事件 - 解雇問題.biz

2019年に判決が出た、蛯谷貴社長が率いるアイドママーケティングコミュニケーションが解雇をした従業員より不当解雇であると訴訟をされ、その訴えが認められ会社側に3500万円の賠償請求が下り、従業員は年収1200万円で職場復帰となり、経済的保証は合計4700万円となった。最終的には1億円の損害になっている可能性もある。
(3) 解雇に至る経緯
さらに会社はS氏に対し入社時から約2年後の平成28年4月まで、改善指導を一切行ってこなかったにもかかわらず、同年5月にS氏に対して入社時に期待した成果には達していないとしていきなり賃金減額通知を行い、これに原告は賃金減額に応じなかったためにS氏のパソコン等を調査して発見された上記(2)記載の各事由について、同年7月14日に原告の事情聴取を経たのみで,改善を促す指導等をすることなく同日以降の自宅待機を命じ、翌8月10日に本件解雇に至ったと認定した。
3500万円賠償判決 - アイドマ マーケティング コミュニケーション不当解雇事件 - 解雇問題.biz
実際に裁判では解雇された新規事業担当者の勝訴となっております。
しかし、こういった事件が発生すると、今後新規事業を担当したい社員の方にも影響がありますし、何より中途採用にも影響があってもおかしくありません。

会社は人が宝と言われております。
新規事業にも人がいないと遂行が出来ません。

新規事業の電子棚札に注目をしているだけに、今後の行方が気になります。

株式会社アイドママーケティングコミュニケーションの「社員による会社評価」 就職・転職クチコミ(引用:OpenWork)