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アイドルは搾取されても仕方ない? いまこそ変えるべき

2020.10.02

アイドルというとテレビに出て夢を売る仕事という華やかなイメージがありますが、駆け出しの頃には給与もほとんどもらえずにバイトでやりくりするといった苦労話もよく耳にするものです。
好きなことをしているのだから給与が少なくても仕方ないだろうという考え方も根付いていることからアイドルの労働環境は決して恵まれているとは言えません。
そこで、アイドルの搾取問題や今後変えていくべき問題点などを解説していきます。

アイドルの労働環境の実状

アイドルが駆け出しの頃には給与がお小遣いにも満たなかったというカミングアウトをしている場面はテレビやニュースなどで見かけることは多いでしょう。
実際に、最近多い「地下アイドル」と呼ばれるアイドル達は多いですが、契約状態が曖昧なまま働いているケースも多いようです。
サラリーマンであれば正社員や契約社員といった雇用形態が明確になっていますが、アイドルは社員として扱われないことも多くなっています。
そうすれば、駆け出しで活動がない期間は収入が支払われずにアルバイトと同様の扱いということになってしまいます。

なぜアイドルは搾取されるのか?

そもそもアイドルがなぜ搾取されるような構造になっているのかというと、運営する事務所に問題があると言えます。
アイドルを育てるために事務所はお金と使い、そこに事務所スタッフたちへの給料の支払いも生じます。
しかし、駆け出しのアイドルの間は売れないことでお金を回収することができず、結局はアイドルから搾取するという形になってしまっているのです。

いまこそ古い搾取構造を改善すべき

こうしたアイドルの古い搾取構造により、アイドル達は経済的な問題を抱えて夢を諦めることや、ハードな仕事に耐えて精神的に不安定になってしまうなど悪循環が生み出されています。
古い搾取構造はアイドルを苦しめ、事務所自体の収入の不安定さにも繋がっているのです。
しかし、アイドルが仕事として成立するようになれば事務所側はアイドル育成にかけたお金を回収することができるようになりますし、そのアイドルに憧れて新たな質の高い新人も集まることで事務所の知名度も高まることで収入も安定します。
これからはアイドルの古い搾取構造を見直し、アイドルが仕事として安心・安全に働ける環境を作っていくことが課題です。

理不尽な雇用形態で低賃金かつハードな仕事内容をこなしているのはアイドルだけとは限りません。
他の職業でもあり得る話であり、悩んでいる方も多いでしょう。
雇用形態や賃金において不安・疑問に思う場合にはユニオンや弁護士に相談してみてください。