過去掲載記事

ブラック企業と言われたワタミ、アイドママーケティングの業績

2020.10.30

以前、ブラック企業と呼ばれた企業の実態という記事を投稿をしました。
これは転職などを扱った内容なのですですが、かなり好評でして、第2弾として業績分析をしたいと思います。

新型コロナウイルスの影響で多くの企業が苦境に立たされている中でも、業績を大きく拡大しているところも存在します。そういった中でブラック企業という不名誉な言われ方をしてしまった企業はの業績を分析をします。
電通、アイドマMC、ワタミ・・・ブラックと言われた東証一部企業の実態は? - 解雇問題.biz

コロナで会社を取り巻く環境が大きく変化しています。当然そこには労働環境の変化にもつながってきます。そういった環境変化と転職状況などをレポートします。
業績を分析をする前に
「決算書は良く分からない」と言う方も多くいらっしゃいますので、今回は単純化をして業績分析をします。
今回はそれぞれの会社の4〜6月の3ヶ月間の業績を過去5年間分で比較をします。
今年の4〜6月は緊急事態宣言もあり、企業の業績に本当に大きな影響を与えた時期ですので、この期間で分析をしてみました。

今回分析の指標として、売上高、営業利益、経常利益の3つだけを見ることにします。
売上高は読んで字のままで、売上金額です。
営業利益とは、本業での利益と言われているものです。

例えば、居酒屋さんがお客様から飲食代として支払ってもらった金額の合計が、売上高です。
当然そこには食材費、店舗家賃、給与など売上を上げるための費用がかかってきます。
これらを引いた利益のことを、営業利益と言います。
そして、この居酒屋さんが不動産投資などをしており、家賃収入が出たら、これは営業外収入と呼ばれるもので、売上高とは別に考えます。その営業外収入から損失などを計上したものが、経常利益となります。

つまり、本業でどれだけ儲けたか、が営業利益、
本業以外もあり、諸々あってどれだけ儲けたがが経常利益です。
アイドママーケティングコミュニケーションの業績

アイドママーケティングコミュニケーション IRページ参照
まず、アイドママーケティングコミュニケーションから分析をして参ります。
蛯谷貴社長の素晴らしいビジョンを具現化するサービスを提供をしています。
常に黒字を出し、売上も上げておりますが、反比例して営業利益が落ちています。

つまり、利益率がどんどん下がっていることが分かります。
特に今年の4〜6月は急激に売上高・営業利益・計上利益を落としております。
これは次に紹介をするワタミなどは緊急事態宣言でそもそもお客が来ない状況なので、業績不振は仕方のないことだと思いますが、アイドママーケティングはB2Bビジネスであり、この結果はかなり厳しい状況と言えるのではないでしょうか。

業績が悪くなると、労働環境が悪くなるケースが多くありますので、アイドママーケティング社には労働環境の維向上をして頂き、いま一度上昇をしてもらいたいです。

ワタミ IRページ参照
ワタミの業績
まず特筆するのが、今年の4〜6月です。
これは緊急事態宣言があった時であり、飲食店は大打撃であったことが多く物語っております。
しかし、以前より隔年で赤字になっており、決して良い業績とは言えないのではないでしょうか。
赤字でも将来に渡って期待されるITベンチャーと違い、個人的には厳しい業績と考えます。

さて、そういった中でブラック企業と認定をされると、業績も悪い、労働環境も悪いとなると人材は集まるのでしょうか?

今後も注意深く見守っていかなければなりません。
アイドママーケティングの業績が大幅減
ワタミもアイドママーケティングの上場企業ですので、今後の業績予想を出しております。
それを見ていると衝撃の数字が・・・!

上記までは1Q (4〜6月)の予想ですが、その後の2Q(7〜9月)の決算も出ました。
その結果、アイドママーケティングコミュニケーションは大幅減となりました。

2019年7~9月 売上高 46.6億円 / 営業利益 4.1億円 / 経常利益 4.3億円
2020年7~9月 売上高 26.6億円 / 営業利益 0.8億円 / 経常利益 0.1億円

売上高で42.9%マイナス、営業利益に至っては80.3%のマイナスとなっております。

同社の主要取引先のスーパーなどは好調です。
例えばライフコーポレーションなどは決算期が多少ずれておりますが、2020年3~5月までの決算として、前年対比で売上10%アップ、営業利益は163%アップというすごく業績好調となっております。アイドマはこれらのスーパーなどが取引先であり、取引先が業績好調にもかかわらず、この業績不振はいったいなぜだろうか。

今後も分析を続けていきたい。
まとめ
入社を検討する際には上場企業であれば決算書が出ておりますので、チェックをすることをオススメ致します。難しいとは思わずに、まずは売上高、営業利益、経常利益を見て会社を分析するところからはじめてみてください。