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大学生アルバイトは違法状態で使われているってホント?!

2020.11.26

大学生の多くはコンビニやレストラン、居酒屋などでアルバイトをしています。
多くの業界で学生アルバイトはなくてはならない存在であるにも関わらず、実は学生アルバイトは違法な状態で働かされていることが多いと言われています。
そこで、社会経験のない学生だからと会社やお店は学生アルバイトの労働条件を軽視しているという現状について詳しく掘り下げていきます。

学生バイトには労働条件通知書が交付されない?!

アルバイトを始める時には賃金や労働時間などの労働時間がある程度決められおり、そういった条件を見てアルバイトに応募する人も多いでしょう。
しかし、実際にアルバイトを始めると「労働条件通知書」が交付されないことが多いと言われています。
しかも、労働条件について口頭ですら詳しく説明を受けないようなこともあるようです。
本来であれば使用者は労働契約を締結する際には労働条件を明示することが労働基準法にて定められているため、この時点で学生アルバイトは違法状態で働かされていると言えます。

残業しても賃金は支払われない?!

学生アルバイトに多い労働問題の1つと言えば、「残業代」です。
労働基準法では1分単位で賃金を支払うことが定められていますが、行政通達によって1ヵ月の残業を計算する際には1時間未満の端数は30分未満であれば切り捨てて、30分以上を1時間に切り上げることが認められています。
しかし、学生バイトは制服に着替える時間や準備・片付け時間は賃金が支払われないというケースが多くなっています。
また、タイムカードや残業代の計算方法について不明だというケースも少なくありません。

有給休暇を取ることができない

アルバイトに有給休暇はないという考えを持っている人が多いようですが、6カ月以上継続勤務していて全労働日の8割以上が出勤しているような場合には正社員と同様にアルバイトにも有給休暇が付与されます。
しかし、多くの学生は有給が取れること自体を知らないケースや、申請方法が分からない、有給を取りにくい雰囲気があるなどといった理由で有休を使用していないのです。

社会経験のない大学生はおとなしいからと違法な状態で働かされていることが多いですが、社会に出る前からこういった状態で労働させられていては社会に夢を持てなくなってしまいます。
そのため、アルバイトの労働環境や条件は早急に改善すべきでしょう。
現在働いている環境や条件に対して疑問や不安があるという場合には、弁護士や労働組合にご相談ください。