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日本が誇るアニメ業界では過酷な労働環境が問題になっている

2020.11.23

現在、鬼滅の刃の大ヒットにより、アニメ業界は注目を集めています。
日本だけではなく世界中が日本のアニメを称賛し、アニメ業界は日本の誇るべき文化の1つだと言われています。
しかし、その裏で若手アニメーターたちが過酷な労働環境を訴えており、ファンなどからも労働環境の改善が求められています。
そこで、今回は問題となっているアニメ業界の労働環境について紹介していきます。

若手アニメーターの低賃金

日本アニメーター演出協会による「アニメーション制作者実態調査報告2019」によると、アニメーターの平均収入は440.8万円です。
ただし、20~24歳は154.6万円、25~29歳は245.7万円となっており、若手アニメーターは年収が低いという実態が明らかになっています。
全体で見ても年収が300万円以下という人が全体の4割を超えており、高い年収を得られる職種はアニメーターの中でも監督など政策の指導や統括する職種です。
一方で、原画を描く動画は125万円、第二原画は131万円となっており、職種で大幅に年収の差があることが分かります。

若手は労働環境も過酷

若手アニメーターは低賃金に苦しめられるだけではなく、過酷な労働環境にも苦しめられています。
作品スケジュールによっては24時間制作を続け、睡眠どころか食事やトイレに行く時間すら削っても仕事が終わらないほどという声が上がっているほどです。
しかも、正社員や社会保障などの安定した保証はなく、現段階の健康状態だけではなく将来的な不安を抱えたまま働いていると言います。
こうした過酷な労働環境は、若手アニメーターを使い捨てのように労働させるだけさせていることを明確に表していると言えるでしょう。

アニメ業界は労働環境の見直しが必須

アニメ産業は今後も人気が高いままの状態が予想され、決して若手アニメーターに支払う賃金がないというわけではありません。
多くのヒットしたアニメがある中で、若手アニメーターたちは命を削りながら働き、その対価が支払われていません。
こうした労働環境も問題は、アニメファン達も心配して声を上げるほどになっています。
アニメ業界が健全に発展するためにも、労働環境の早急な見直しが必要であると言えるでしょう。

アニメ業界の過酷な労働環境問題について紹介してきましたが、こうした労働問題は他の業界でも起こり得ることです。
もし労働環境に疑問があるという場合や、賃金に不安を感じている場合には労働組合や弁護士に相談してみましょう。
一人では解決できない問題でも、専門家のサポートがあれば解決が期待できます。